事例の詳細

2015年1月23日

「ヒトJUN遺伝子cDNA コスミドクローン、pAxCALNLhc-jun(forward)のカタログからの削除」のお知らせの詳細について

事例の詳細

当該クローンは、国内研究機関の研究者より入手したヒトJUN cDNAクローンを基に、当開発室にて遺伝子断片を別のコスミドベクターに組み換えて作製しました。計画通りに作製したことを、元のcDNAクローン並びに当該クローンの両端(約500塩基)の配列検査により確認し、2005年よりカタログに掲載し、提供してまいりました。最近、本クローンの提供依頼があり、改めて両端配列検査を行いました。その結果、5’側は、米国国立生物工学情報センターのヒトJUN遺伝子配列(登録番号NM_002228.3)の72~566までと1704~2063が一致しましたが、567~1703は欠損していることが分かりました。これは5’非翻訳領域 477塩基と翻訳領域660塩基にあたります。この欠損により、利用者の期待した実験結果が得られない可能性が危惧されましたので、カタログより削除いたしました。また、代替のヒトJUN cDNAクローンを提供可能である旨、お知らせいたしました。

近年、クローンの同一性を確認する塩基配列解読技術は格段に向上し、検査範囲が大幅に拡大しました。その結果、今回の事例のように、再検査により、過去に提供したリソースに不具合が検出されることがあります。多少の不都合は発生しますが、生命科学研究の精度と効率の向上のため、必要に応じて再検査を継続する予定でおります。ご理解とご支援の程、何卒よろしくお願い申し上げます。

尚、過去の全ての利用者には、2014年12月22日までに陳謝と説明のご連絡を差し上げております。



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