事例の詳細

2016年1月18日

「分裂酵母FFHタグクローンセット3クローンの差替え」について

 

事例の詳細

2006年に国内の研究者より分裂酵母遺伝子ORFのEntry、FFHタグ、YFHタグの各クローンセット(各4,812クローン)の寄託を受け、寄託者から指示された培養条件でコピーを作製し、提供してまいりました。寄託者は全クローンの塩基配列を解読しており、挿入遺伝子末端の配列を公表しています。当室では、セット全体の数%のクローンを無作為に選び、挿入遺伝子末端の塩基配列確認検査を実施いたしました。また、セットの個別のクローンへの依頼については、その都度検査を行っています。最近実施しました検査において、酵母FFHクローンセットに含まれる3クローン、SpFFH01A01 (SPBC1711.15c遺伝子), SpFFH28D02 (thi1遺伝子)及びSpFFH04B05 (sub1遺伝子)の制限酵素未消化DNAの電気泳動パターンが予想と異なる結果を得ました。正しいクローンを得るため、該当するEntryクローンの末端配列が正しいものであることを確認した後、それらからFFHクローンを改めて構築いたしました。これらが正しいクローンであることは、電気泳動ならびに末端配列検査によって確認いたしました。現在は正しいクローンを提供することができます。

本リソースのような大型のクローンセットの場合は、提供前に全てのクローンを検査することは極めて困難ですが、生命科学研究の精度と効率の向上のため、引き続きクローンセットの検査を進め、不具合が判明した場合には速やかに利用者に連絡を差し上げます。ご理解とご支援の程、何卒よろしくお願い申し上げます。

尚、過去の利用者には、陳謝、経緯の説明、代替株の提供案内のご連絡を差し上げております。

本件に関するご質問やご要望等がございましたら、dnabank@brc.riken.jpまでご連絡いただきますようお願いいたします。

 



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