RIKEN BioResource Center DNA Bank Mail News (電子メール版)

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RIKEN BioResource Center DNA Bank Mail News (電子メール版)
https://www.brc.riken.jp/lab/dna/ja/news/news.html
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個人情報の取扱いについては、下記に詳細がありますので、ぜひ、御一読ください。
https://www.brc.riken.jp/inf/distribute/inform.shtml

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■ 研究開発二種告示の改正
■ 国際シンポジウム 「X染色体不活性化とエピジェネティック制御」
■ NBRP特別企画
■ ライフサイエンス合同シンポジウムの開催
■ BioResource now! に記事
■ DNAバンクのちょっとした話し
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■■■ 研究開発二種告示の改正 ■■■
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/18/02/06020311.htm
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■ 2月6日付けで「研究開発等に係る遺伝子組換え生物等の第二種使用等に当たって執るべき拡散防止措置等を定める省令の規定に基づき認定宿主ベクター系等定める件(平成16年1月29日文部科学省告示第7号)」の改正がありました。
http://www.bch.biodic.go.jp/download/law/domestic_regulations/GILSP_list_mext.pdf
■ 微生物等の名称が変更になっている場合があります。Influenza virus はavian 以外の高病原性株がavian influenza virus と同じレベルに引き上げられています。ワクチン株は「薬事法の規定による承認」が明示されました。また、これまで拡散防止措置等を定められていなかった微生物等が追加されています。大臣確認実験としての申請を準備されていた方は、いま一度ご確認下さい。

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■■■ 国際シンポジウム 「X染色体不活性化とエピジェネティック制御」 ■■■
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■ 国際シンポジウム 「X染色体不活性化とエピジェネティック制御」が2006年2月27日、つくば国際会議場で開催されます。プログラムの詳細は下記をご覧下さい。
http://www.frontier.kyoto-u.ac.jp/rc01/tokutei/index-t.html
■ このシンポジウムは、文部科学省 科学研究費補助金 特定領域研究「生殖細胞の発生プロセス・再プログラム化とエピジェネティクス」主催で、理研バイオリソースセンターの阿部訓也 先生と小倉淳郎先生が世話人をされています。
■ 参加ご希望の方は、上記シンポジウムホームページをご覧下さい。

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■■■ NBRP特別企画 ■■■
http://www2.convention.co.jp/nbrp/
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■ ナショナルバイオリソースプロジェクトシンポジウム「バイオリソースとライフサイエンス研究最前線」が2006年3月9日、 東京国際フォーラムで開催されます。プログラムの詳細は下記をご覧下さい。
http://www2.convention.co.jp/nbrp/20060309.html
■ このシンポジウムでは、利用者サイドからのリソースから生み出された優れた研究成果の発表を中心にプログラムが組まれています。どうぞご来聴ください。BRC からもポスター発表を行います。
■ 入場無料。参加ご希望の方は、上記シンポジウムホームページをご覧下さい。

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■■■ ライフサイエンス合同シンポジウムの開催 ■■■
http://www.lifescience-mext.jp/download/news/life_sympo2006.html
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■ 文部科学省主催ライフサイエンス合同シンポジウムが開催されます。文部科学省ライフサイエンス課では多くのプロジェクトを実施しており、各プロジェクトごとに公開シンポジウム等を行っていますが、プロジェクトを超えた広報活動はこれまでに実施されておりません。そこで、プロジェクトの枠を超えた合同のシンポジウムが企画されました。
■ 東京会場 2006年03月14日-03月15日開催
東京国際交流館プラザ平成 (3F)  国際交流会議場 (東京都江東区青海2-79)
■ 大阪会場 2006年03月23日開催
千里ライフサイエンスセンター (5F) ライフホール  (大阪府豊中市新千里東町1-4-2)
■ 参加は無料です。参加ご希望の方は、上記シンポジウムホームページをご覧下さい。

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■■■ BioResource now! に記事 ■■■
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■ 国立遺伝学研究所 生物遺伝資源情報総合センター発行のBioResource now! のリソースセンター紹介に当開発室の記事が掲載されました。
http://www.shigen.nig.ac.jp/shigen/news/news.jsp

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■■■ DNAバンクのちょっとした話し ■■■
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■ プロモーターバンク事業では未公開分を含めて、これまでに584通りのルシフェラーゼアッセイを行いました。これまでのアッセイを通じて経験した細胞の取り扱いについて述べます。

■ 使用したすべての細胞にいえることですが、transfection の当日に密度が70~90% になるよう細胞を播種することで遺伝子導入効率を上げることが出来ます。またtransfection 後の培地交換は、極力細胞にストレスを与えないように慎重に行うとよいでしょう。PBS(-) で洗浄を行うよう指示するプロトコールもありますが、これを行うことで細胞がダメージを受けて浮遊してしまい、アッセイをしようとした時(ここではtransfection より48hr 後)には細胞が死滅しているということもあるので注意する必要があります。細胞が浮遊してしまってもアッセイをしてみるとルシフェラーゼ活性を測定できることもありますので、最適な条件を検討した上で接着細胞が減ってしまっても諦めずにアッセイしてみることをお勧めします。

■ 各細胞ごとの継代時、アッセイ時の注意点は下記の通りです。誌面の関係上、分化実験を行った場合の培養条件と参考文献は割愛しました。ホームページのラボマニュアルのTechnical notes シリーズをご覧下さい。
https://www.brc.riken.jp/lab/dna/ja/manual.html

■ HeLa: 比較的容易に培養できる。
■ HepG2: 剥がれにくく集塊を形成しやすい細胞なので、トリプシン処理を行ったあとにピペッティングをよく行い、細胞を分散させてから播種するとよい。
■ HEK293: 細胞培養用のノンコートディッシュでも培養可能であるが、接着力が弱く剥がれやすい。どうしても剥がれてしまう場合にはコラーゲンコートのディッシュを使用するとよい。
■ Saos-2: 長期継代すると不規則な形態を示す細胞が現れる場合がある。
■ MCF-7: 長期継代すると性質が変化するため、アッセイにはなるべく継代数の少ない細胞を使用する。
■ B16: pHが下がりやすいので、細胞密度の高い状態が続かないようにする。
■ NIH3T3: 飽和密度になると接触阻害を起こすため、継代は細胞同士に隙間があるうちに行う。
■ WI38: 有限の寿命しかもたないので、飽和密度にならなくなったら増殖期が終了したと判断し、アッセイには使用しない。
■ C2C12: 比較的容易に培養できる。
■ CHO-K1: 比較的容易に培養できる。
■ COS-7: トリプシン処理をしすぎると付着率が低下するので注意。
■ F9: 長期間の培養で性質が変化することが多いため、継代は一定の条件で行う。コラーゲンコートのディッシュを使用することで細胞の生存率が上がる。
■ LNCaP.FGC: 接着力が弱く、非常にはがれやすいのでコラーゲンコートのディッシュを使用する。Transfection 後の培地交換は特に剥がれやすい。膜状に一気に剥がれてしまうので注意が必要。
■ MIN7: 接着に時間がかかり、接着力も弱いのでtransfection の際は早めに細胞を播種しておく。
■ MtT/SM: 半浮遊細胞であり接着力が弱いので、コラーゲンコートのディッシュを使用する。球状の細胞が塊になって増え、多少塊が分散しにくいが細胞が痛みやすいので無理にほぐさなくてよい。
■ NEC8: 接着に時間がかかり、接着力も弱いのでtransfection の際は早めに細胞を播種しておく。浮遊した細胞塊も生細胞である。
■ PC12: 接着力は弱いがコラーゲンコートのディッシュを使用すると生着が非常によくなる。アッセイ時、神経系に分化させる際にはポリリジンコートプレートを使用する。
■ IEC6: 他の細胞と同様の条件でLipofectamine 2000 (Invitrogen) を用いたtransfection では細胞が死滅していまい、ルシフェラーゼ活性も測定できなかった。
■ K562: 浮遊細胞でありtransfection 後の培地交換で細胞も吸ってしまう可能性があるで、培地添加に変更しアッセイ時に不必要分の上清をとり除くほうがよい。

■ 以上のtransfection はすべてLipofectamine 2000 (Invitrogen) を用いて行いました。リン酸カルシウム法等、他の方法でtransfection する場合には培養条件が異なる場合があります。予備実験を行い適切な条件を探して下さい。

■ アッセイに使用した細胞のうちMIN7は宮崎純一先生(大阪大学大学院医学系研究科)よりご供与していただきました。この場をお借りしてお礼申し上げます。またHeLa、CHO-K1、 MtT/SM、NEC8、IEC6 は理研 BRC 細胞材料開発室、MCF7 は(財)ヒューマンサイエンス振興財団 研究資源バンク、HEK293、LNCaP.FGC はATCC より入手いたしました。(M.H. & M.Y.)

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発行
理化学研究所・バイオリソースセンター
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2006.02.24



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