RIKEN BioResource Center DNA Bank Mail News (電子メール版)

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RIKEN BioResource Center DNA Bank Mail News (電子メール版)
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配信の中止は、末尾の「メールニュースの配信について」をご覧下さい。
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■ BRCセミナーのお知らせ 大阪大学 宮沢孝幸先生
■ シンポジウムのお知らせ
■ オンラインカタログを更新しました
■ 8月中の発送予定について
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■■■ BRCセミナーのお知らせ 大阪大学 宮沢孝幸先生 ■■■
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下記のセミナーを開催致します。
事前の登録は不要です。

BRCセミナー
日時:2002年9月12日16時から
場所:理化学研究所 バイオリソースセンター1F BRC会議室
講師:宮沢孝幸先生 大阪大学・微生物病研究所・エマージング感染症研究センター
科学技術振興事業団、さきがけ研究21

題名:ブタからヒトへの異種間臓器移植と感染症
―ブタ内在性レトロウイルスとはー
要旨:
ヒトおよび類人猿と旧世界ザルでは、進化の過程でa-1,3ガラクトース転移 酵素の遺伝子が不活化された。そのため、a-ガラクトース(a-Gal)抗原を外来抗原 として認識し、抗a-Gal抗体が大量に誘導されている。他の動物の細胞で増殖したエ ンベロープウイルスは、エンベロープにa-Gal抗原を持つので、ヒトがこのウイルス に暴露されたとしても、抗a-Gal抗体と補体により速やかにウイルスが中和され、感 染は成立しにくい。現在、ブタの臓器や細胞を異種間移植する方法が活発に研究され ており、超急性拒絶反応を抑えるために補体制御遺伝子や糖転移酵素遺伝子を導入し たブタなどが開発されている。しかし、そのような手法は、抗a-Gal抗体を介したウ イルスに対する自然抵抗性を減弱させてしまう。ヒトに感染する可能性があるブタの ウイルスのうち、最大の問題はブタ内在性レトロウイルス(porcine endogenous retrovirus:PERV)である。ヒトに感染するPERVは少なくとも2種類(PERV-A、-B)存 在する。我々は、実際に糖転移酵素遺伝子を導入したブタ細胞由来のレトロウイルス が、ヒトの血清に対して感受性が弱まることを確認した。さらにImerge BioTherapeutics社とUniversity College Londonは、PERV-Aの感染・増殖に必要な分 子の遺伝子クローニングに成功した。我々はその遺伝子を非感受性細胞に導入するこ とで、その分子がウイルスのEnvとの結合に必要な分子(レセプター)であることを 確認した。この分子は他のガンマレトロウイルスのレセプターと同じくmultiple transmembrane-spanning蛋白であったが生理学的機能は不明である。PERV-Aのレセプ ターの同定は、ブタからヒトへの異種移植の安全性の検定に、今後大きく貢献するも のと考えられる。

交通の案内:
http://www.brc.riken.go.jp/access/access.html

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■■■ 文部科学省 科学技術振興調整費 知的基盤整備シンポジウム ■■■
■■■ 『 組換えウイルス・コアバンクの創設とその高度利用のための ■■■
■■■ 基盤技術に関する研究(仮称) 』開催のお知らせ       ■■■
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標題のシンポジウムをつくば市・筑波国際会議場にて開催いたします。
11月15日(金)
シンポジウム  9:30より
親睦会    18:00より
11月16日(土)
シンポジウム  9:30より
閉会     12:30

発表予定演者(発表順、敬称略):
島田隆・三宅弘一(日本医科大学)
小澤敬也(自治医科大学)
吉田純(名古屋大学)
横山和尚(理化学研究所)
五條掘孝(国立遺伝学研究所)
水口裕之(国立医薬品食品衛生研究所)
濱田洋文(札幌医科大学)
村田武英(理化学研究所)
長村吉晃(生物資源研究所)
上田國寛(京都大学)
長谷川譲((株)ディナベック研究所)
中井通雄(住友製薬(株))
藤原俊義(岡山大学)
中井浩之(スタンフォード大学)
斎藤泉(東京大学)

シンポジウム参加費は無料ですが、FAXにより事前登録をお願いいたします。
親睦会への参加は、5,000円 (予定)を申し受けます。
定員(150名)に達し次第、締切りといたします。
申込書式は下記シンポジウムホームページよりダウンロードして頂くか、事務局まで
電子メールにてご請求ください。

世話人 横山和尚
事務局   〒305-0074 つくば市高野台 3-1-1
理化学研究所・筑波研究所
バイオリソースセンター
遺伝子材料開発室内
シンポジウム事務局
FAX:0298-36-9120
rvsympo@rtc.riken.go.jp
http://www.rtc.riken.go.jp/DNA/RV_sympo/

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■■■ オンラインカタログを更新しました ■■■
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■本年4月から7月に保存作業を終了し、分譲可能になった遺伝子材料をオンラインカタログに追加致しました。オンラインカタログは以下の場所にあります。
http://www.rtc.riken.go.jp/DNA/HTML/SEARCH/dnasearch.html

■組換えアデノウイルス19株、DNAクローン18株、Vector1株です。
追加した遺伝子材料一覧は以下の場所にあります。
http://www.rtc.riken.go.jp/DNA/HTML/NEWS/new0207.html

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■■■ 8月中の発送予定について ■■■
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■遺伝子材料は毎週水曜日に発送しておりますが、8月は発送のない週を予定してい ます。当バンクHPの「DNA Bank ご利用のための諸手続 -分譲依頼-」の「発送予 定表」でご確認下さい。
http://www.rtc.riken.go.jp/DNA/HTML/order.html

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■メールニュースの配信について
○メールでの情報提供受信を中止されたい場合は、当メールへの返信により「メール ニ ュース不要」の旨をご連絡頂けますようお願い致します。
※誠に勝手ながら、当メールへの返信による遺伝子材料等のお問合せは承っておりま せん。ご質問は、新規メッセージとして遺伝子材料開発室分譲係 ( dnabank@rtc.riken.go.jp ) までお送り下さい。

○当メールニュース受信者各位機関のサーバーメインテナンス等によりメールニュー スをお届けできない場合でも、メールニュースの再発行は行いません。発行済みのメ ールニュースは当開発室のwebサイトで公開しておりますのでそちらをご覧下さい。
○当メールに記載された内容は予告することなく変更することがあります。
○当メールに掲載された記事を許可なく複製・転載することを禁止致します。
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発行
理化学研究所・バイオリソースセンター
遺伝子材料開発室
dnabank@rtc.riken.go.jp
http://www.rtc.riken.go.jp/DNA/
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2002.08.02



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